ポケットモンスター第7世代からの新要素として、Z技があります。
攻撃技をZ技にすることで一度だけ高威力の技を使えたり、変化技をZ技にすることで様々な追加効果を得ることができたりと、戦略の幅が大きく広がることとなりました。
とりわけ、わたしのようなサイクル戦をメインに戦う構築を使っている身としてはうまくZ技を読んでいかないと一気にサイクルを崩壊させれてしまいます。こういった要素もあって、現在の環境は対面気味の構築が多く見られるようになっています。
とはいえです。Z技対策の必要性はサイクルPTに限った話ではありませんし、一試合で一度しか使えないZ技をうまく空かせることができれば大きなアドバンテージとなります。
ここでは、Z技の対策方法や考え方について解説していきたいと思います。
Z技の仕様について知っておきたいこと
まずは対策方法を考えるにあたって、Z技の仕様について知っておく必要があります。
ここでは押さえておきたい仕様について説明します。
「まもる」で4分の1にダメージを抑えられる
「まもる」はすべての技の効果を無効にする技ですが、Z技に関しては無効にすることができません。
Z技に対して「まもる」を使った場合、通常のダメージ4分の1を受けることとなります。
一度しか使えないZ技を無効にはできなくても4分の1に抑えられるのは上出来であると言えますし、Z技対策としては十分であるといえます。
難点としてはZ技対策のためだけにまもるを入れるのは技スペース的に厳しいということでしょうか。
食べ残し持ちや、バシャーモなどの特性とシナジーのあるポケモンにとってはZ技対策としては最適ですね。Z技対策としては最適ですね。
Z技が飛んできそうなタイミングに合わせて守っていきましょう。
「アンコール」を無視して使用できる
3ターンの間相手が最後に使った技しか出せなくする「アンコール」という技があります。
積み技などを使ったところにアンコールをかけて行動を制限して積みの起点にするなどが主な使い道となります。
Z技はこのアンコール状態を無視して使用することができます。
ミミッキュのような、つるぎのまい→Z技がひとつのパターンになっているポケモンにつるぎのまいに対してアンコールをかけてもZ技を防ぐことができないわけです。
よってアンコールはZ技対策にはなりませんね。とはいえ相手の行動を制限する技としては有用なことには変わりませんので、相手の行動にうまく合わせて行動を縛っていきましょう。
Z技の一番の対策は、誰が使ってくるかを知ること
Z技の被害を抑える方法としては、「まもる」や「みがわり」を使ったり、タイプ受け(できれば4分の1で)するなど、方法自体はいくつかあります。
ではなにが一番ネックかというと、Z技は誰にでも持たせることができるため、どこから飛んで来るかわからないということです。
そして使ってくるZ技も、火力を伸ばすタイプ一致技だけでなく、役割破壊技をZ技にするなど予想外のものを受けることもしばしばあります。
すべてのケースに対策をするのはさすがに無理がありますが、メジャーなZ技を抑えておくことができれば被害を最小限に食い止めることができます。
逆に考えれば、結局は誰が使ってくるかを知らなければ対策のしようがないということでもあります。
メジャーなZ技の使い手を紹介していきますので、ぜひとも対戦の参考にしていただければと思います。
覚えておきたいメジャーなZ技の使い手
データとしてPGLのもちものの比率を載せていますが、すべて執筆時点でのデータとなります(2017年3月15日執筆)。
ミミッキュ
Z技もちの最メジャーだと思われるのがミミッキュ。PGLによるとフェアリーZとゴーストZを合算して50%を超えてきます。
通りのいいゴーストZと、火力の出るフェアリーZという択を迫られるのも厄介なポイント。また、特性ばけのかわを活かして、つるぎのまいで攻撃力を上げてから使用してくるパターンが多いため、ミミッキュ自体の火力はそれほど高くないとはいえ、ここまで揃うと馬鹿にならない火力となります。
つるぎのまいで積んでくるケースが多いため、そこを狙ってみがわりを置くなどをすればかなり有利に進められることができます。
また、ある程度ギャンブルになりますがゴーストZ読みでノーマルタイプのポケモンを投げるのも一つの手です。読み違えて他の持ち物だったりフェアリーZだったりした場合かなりのディスアドになるのであまりオススメはしませんが……。
アシレーヌ
高火力の専用Z技をもつアシレーヌもZ技の使い手としてメジャーな存在になります。アシレーヌZの所持率も50%を超えています。
パターンとしては初手に出てきて一気にぶちかましてくるパターンが多いので、それを読んで高火力の物理アタッカーで一気に潰してしまえればかなり楽にはなります。
半減で受けてもかなりの威力のため、できれば特性ちょすいなどで受けられるのがベストではあります。とはいえ、そこまではなかなか難しいので特防の高いポケモンで半減受けあたりが妥当なところでしょうかね。
ナットレイやドヒドイデなどであれば水技だけでなくフェアリー技にも耐性があるので、Z技でなかった場合でも安定して有利対面とすることができます。
霊獣ボルトロス
一致技の火力を伸ばしてくるミミッキュやアシレーヌと違い、霊獣ボルトロスは役割破壊としてのZ技を積んでいることも多いポケモンです。
カクトウZが28%と所有率としては一番のため、安易にナットレイなどを投げると役割破壊されてしまうので、相手の持ち物を見極める必要があります。
また、デンキZも22%となっているため、耐えるだろうと思っていたところにデンキZをかまされて突破される、ということもありえます。
体感的にはこだわりスカーフでなければZ技を持っている印象なので、まずはそこをひとつの判断基準にするといいのではと思います。
デンキZかカクトウZかかどうかの判別は難しいですが、使ってきそうなタイミングはわかりやすいので、うまく「まもる」を合わせるか、デンキZであれば地面タイプに引くなどするといいです。
バシャーモ
バシャーモは最も多いもちものこそホノオZではありますが、それ以外にも多彩なもちものを持っている対策の難しいポケモンです。
カクトウZ、イワZ、ヒコウZにクサZにデンキZと、Zクリスタルがこれだけの数が10位以内に入ってくるという異常事態です。
どう考えてもすべてを対策するのは難しいので、役割破壊Zで突破されてしまった場合は事故だったと割り切ってもいいかもしれません(対策になってない)。
カプ・レヒレ
バシャーモと並んでZ技対策の難しいポケモンがこのカプ・レヒレです。もちものの割合としてはミズZが22%、カプZが17%。
通りのいいミズZが受けにくのはもちろん、定数ダメージで受けの成立しないカプZも同程度の割合で使われているため、とにかく対策が追いつかない。っていうかできないレベル。
有利対面からとりあえずぶっぱなしてくることが多いため、「まもる」を合わせることも難しくもはや諦めて受けるしかないです。
特にカプZはどうしようもないので、Z技を使ってきそうなタイミングに合わせて誰で受けるかを考えるぐらいでしょうか。ある程度削れているポケモンであればカプZの負担を最小限に留められるので、うまく受け回すぐらいが唯一の対策でしょうか。
はねやすめやじこさいせいなどの高速回復技持ちでうまく受けられればアドバンテージにできますね。その際はレヒレよりも速いポケモンである必要があるので、それはそれで限られてはしまいますが。
対策が難しいからこそ防いだときのアドバンテージがでかい
Z技持ちのメジャーなポケモンはある程度これで押さえられたとは思いますが、Z技の一番厄介なところは誰でも持てるというところであり、想定しないところからZ技が飛んでくることはやはり避けられないんです。
とはいえ、相手にとっても同じなわけで、だからこそZ技の被害をうまく抑えられれば大きなアドバンテージになります。
自分のZ技はうまく使いこなして、相手のZ技をうまく封じ込めて、有利に対戦を進められれば言うことはないですね。
Z技を意識した立ち回りをして、しっかりと勝利に結びつけましょう。この記事がそのための参考になればいいなと思います。
それではまたー。